2010 Upper House election

昼頃投票してきたが、ホントに選挙やってるんですか?というぐらい投票所は閑散としていた。
国政選挙に対する国民の無関心っぷりを如実に現しているが、通常の選挙というのは大体こうしたもので、むしろこの閑散っぷりは正常だと言える。

去年の衆院選は本当におかしかった。
家の近所の投票所は小学校の体育館だが、体育館から小学校の門まで行列が収まらずに、外の路地にまで行列が続いていた。

しかも投票にきているのが、通常の選挙で見られる堅い職業とか、中流以上のインテリ層とか、選挙は国民の義務だと思っているお年寄りではなく、子連れの主婦、不定職風の男、頭悪そうな学生、ギャルといった、普段はまったく選挙に関心がない人々が大量に投票所に来ていた。

09衆院選で、通常の選挙ではまったく見られない層が大量に投票所に押し寄せていたのは、東京に限ったことではなく、全国ほぼ同じ傾向だったらしい。
場所によっては、服装を変えて同じ人が二度投票にきたり、未成年と見られる人が投票しにきてたりしていたという噂が多数上がっていた。

それに比べると今回の参院選の投票所の閑散ぶりは実に健全であり、日本の正しい選挙という感がある。

選挙において、無党派層とか浮動票というのは、実はほとんど価値がない。
これらの政治定見を持たない層は、簡単にマスコミに誘導されるし、基本的に勝ち馬に乗るだけなので、キャスティングボードとしてはまったく機能していない。

なので政党側でも、無党派層の取り込みの優先度は極めて低いので、利権にも政策にも関心がない主婦やプーやギャルを選挙に呼ぶ必要はないから、通常の選挙ではそういう人は滅多に投票しにこないということになる。

09衆院選は、はっきり言って政策的な争点はほとんどなく、盛り上がる要素というのは皆無といって良かった。単に、自民党政治の手詰まり感にもう嫌気がさしたから、取り合えず政権交代させて民主党にやらせてみようという、政策無視の感情論しかなかった。
その程度の動機付けで、ここはTDLか?と見まがう投票所フィーバーが起るというのは、実に不自然な現象だった。

選挙というよりは政治的テロであった09年衆院選では、民主党が圧勝したわけだが、今回は投票所が閑散としていて、通常の投票層しか来ていない気配なので、票の配分はいつもどおりに、自民が40~50%、民主が15~20%、公明が5~10%、残りが小政党で適当にといったところだろう。09衆院選は本当に酷い事件だった。

今回の選挙の政策的論点は、表の議題としては消費税、裏の議題としては国会議員と公務員の定数削減という感じだった。

消費税を10%にしましょうというのは、第三次産業以降が主たる産業になっている先進国ならば当然の税制なので、日本が今まで5%でやってきたのは極めて異例だと言える。

付加価値生産の入口と出口のカウントがはっきりしていて、生産が計画的に行われる農業や工業が主産業の場合は、生産したブツをベースにカウントする直接税が妥当で、それを源泉徴収するのが、税収の面でも、徴税コストの面でも有利なので、70年代ぐらいまでの日本では所得税・法人税で徴税するのが妥当だった。

産業構造が第三次産業以降が中心になってきて、工場のラインの生産高では付加価値生産の実態が把握しにくくなってくると、なんぼ作ったかよりも、金が流れたらその流れの中から一定量を差し引くという税にした方が、税を捕捉しやすいし、徴税コストも低くなる。

なので、80年代後半以降の日本では、直接税(所得税・法人税)から間接税(消費税)に切り替えていくのが税政のセオリーであり、それをやらなかったのは政府の怠慢というか、消費税方式にされると損する層から強硬な反対があって、政治家の多くがそういうところから組織票をもらって選挙を戦っているので、消費税率UPはタブーだったということになる。